元の言語のページへ戻りました

NIR vs IR:その違いは?

2024/01/08

記事

こちらの記事は Part 2 のシリーズ


シリーズの第1回目 (近赤外分光法 (NIR分光法) とは?) では、NIR分光法とは何かについて説明しました。今回は、近赤外分光法と、しばしば中赤外(mid-IR)分光法とも呼ばれる赤外(IR)分光法の違いに焦点を当てたいと思います。また、ラボや製造プロセスにおける分析課題に対して、なぜNIR分光法がIR分光法よりも適しているのかについても説明いたします。

波長とエネルギーの違い

当社では、NIR分光法をNIR光と物質との相互作用の解析と定義しています。分光分析では、光は波長によって定義されます(適用されるエネルギーではありません)。この概念が新しいものである場合は、このシリーズの最初のコラム記事をご参照ください。

近赤外分光法 (NIR分光法) とは?



光の波長はそのエネルギーと逆の相関関係にあります。そのため、波長が小さいほどエネルギーが高くなります。図1には電磁スペクトルが示されています。NIR領域は可視領域(エネルギーが高い)と赤外領域(エネルギーが低い)の間に位置し、波長は780から2500 nmです。

 

近赤外分光法と赤外分光法の電磁スペクトル
図 1. 電磁スペクトラム