AN-K-074
2024-10
カールフィッシャー水分計による原油 の水分測定
Fully automated determination using the oven method according to ASTM D4928
概要
原油には水分が含まれています。輸送前に水分を除去することでコストを削減できます。さらに、原油に水分が含まれていると腐食を引き起こす可能性があります。したがって、原油の水分含量を測定することは非常に重要です。
以前、ASTM D4928では原油中の水分を測定するために直接電量法カールフィッシャー水分測定法が記載されていましたが、この方法では測定セルがすぐに汚染され、定期的な洗浄や頻繁な試薬交換が必要でした。そのため、ASTM D4928は改訂され、水分気化装置と組み合わせた電量法カールフィッシャー水分測定法が含まれるようになりました。
この方法では、試料をオーブンで加熱し、水分が蒸発して不活性キャリアガスによって測定セルに運ばれます。その後、測定セル内で水分含量が測定されます。水分気化法は測定セルの汚染を避け、試薬の消費を大幅に削減します。また、完全自動化が可能で、取扱いミスや作業負担を最小限に抑え、優れた再現性が得られます。
サンプルおよびサンプル前処理
この手法は、3種類の異なる原油タイプで行います。サンプルは、サンプルバイアルに充填する前に均質化します。
実験
図1.
874オーブンサンプルプロセッサ、851タイトランド、電量法測定セル、すべてtiamoソフトウェアで制御
この分析は、874オーブンサンプルプロセッサと電量法カールフィッシャー水分計である851タイトランドを組み合わせた自動化システムで行われます(図1)。
結果
図2.
原油中の水分含量測定の典型的な滴定曲線
3種類の異なる原油サンプルの結果は、表1に示されています。例として滴定曲線が図2に表示されています。
表1. ASTM D4928準拠による原油中の水分含量測定結果
水分 (n = 4) |
平均値 μg H2O/g sample | SD(rel) in % |
---|---|---|
Sample 1 | 853 | 2.09 |
Sample 2 | 4865 | 0.44 |
Sample 3 | 41111 | 0.43 |