MARS(Metrohm AeRosol Sampler)は、PM2.5などの大気汚染物質を捕集して水相へ移せるエアサンプラー(粒子状物質自動捕集装置)です。環境大気中から捕集した有害物質を水に溶解しイオン化 (陰イオンと陽イオン) した成分を、イオンクロマトグラフィーやボルタンメトリー(VA)などのさまざまな手法で分析できます。
エアサンプラー MARSの特長
«Metrohm AeRosol Sampler»
- イオンクロマトグラフィーによる分析とモニタリング用に最適な大気中からの粒子状物質捕集
- ガス除去のための乾式デニューアーは不要
- PM2.5やPM10の微粒子状物質をコンタミの心配なく捕集
- サンプルの保管や前処理の工程の必要なく直接分析も可能
- 毎日毎時間の無人による自動モニタリング分析に対応
- イオンクロマトグラフやボルタンメトリー(VA)などの分析装置へ簡単に接続して無人による自動モニタリングが可能
MARS は大気中の有害物質分析に適応します
大気中に浮遊している粒子状物質(エアロゾル)のイオン成分をイオンクロマトグラフィーで分析する場合でも、重金属成分を ボルタンメトリー(VA )で分析する場合でも、それぞれの装置を MARS へ簡単に接続できるため、あらゆる分析機器で試料を包括的に分析できます。
分析結果はメトロームの他のハイフネーションテクニックと同様に、1 つのレポートにまとめられます。
また、高い拡張性を持つMARSは、質量分析計や水溶性有機炭素分析計などと組み合わせて測定することもできます。あるいは、オートサンプラーを使用して、サンプルをオフライン測定用のサンプル容器に収集することもできます。
毎日毎時間の詳細で長期的な無人モニタリングを実現
MARS を IC や VA と組み合わせることで、大気の毎時の間隔でモニタリングを中断することなく、半連続的に行うことが可能です。サンプリングにフィルタを使用するのと同じように、長期間のモニタリング結果の平均化が行えるため、汚染物質濃度などが通過した際のピークを見逃すことはありません。
捕集工程でのガス除去をより簡単に
湿式回転デニューダー (WRD) がシステムに実装されているため、ガスを簡単に除去できます。この機能は、ガス除去の固定に乾式デニューダーを使用していた «PILS» と比較して大きな利点です。